特徴

筑波山ロープウェイは4線交走式と言われる、2台の搬器(車両のこと)が上りと下りを繰り返す方式をとっています。現在の搬器は平成16年に交換した2代目で、白と赤のスイス製ロープウェイとなっています。現在は、白い搬器が1号機、赤い搬器が2号機となっていますが、開業当時の1代目は、筑波山の二峰にちなんで、「なんたい」、「にょたい」という名前がつけられていました。開業当初は毎秒3.6mのスピードで走っていましたが、その後、毎秒5mにスピードが上がり、輸送能力も大幅に向上しました。

白い1号機

赤い2号機

最大乗車人員

1台に71名(車掌を含む)乗車することができます。
1時間に換算すると最大540人を輸送することができます。

営業開始の経緯

昭和40年頃のロープウェイ

筑波山は、太古から関東の霊山として崇められ、多くの参拝客や修行者が訪れていましたが、高度経済成長期をむかえ、旅行が一般的なものになるにつれ、筑波山への観光客数は増大し続け、ケーブルカーだけでは応じきることができなくなりました。
そこで、筑波山ケーブルカーの経営に参画していた京成電鉄株式会社が、筑波山の総合開発を計画、その一環として、筑波山ロープウェーの開発計画を決定しました。
昭和39年9月21日、筑波山ロープウェーの建設が開始し、約11ヶ月の工期を経て完成。昭和40年8月11日に営業を開始しました。
平成11年10月1日に筑波山鋼索鉄道株式会社(筑波山ケーブルカー)と合併し、筑波観光鉄道株式会社と社名を変更し、筑波山観光の中核を担っています。

立地について

筑波山ロープウェイは筑波スカイラインの終点、つつじヶ丘にあるつつじヶ丘駅(標高542m)と女体山駅(標高840m)間、1,296mを約6分で結んでいます。つつじヶ丘の名の通り、つつじヶ丘駅周辺では、つつじの群生を楽しむことが出来ます。また、春と秋の遠足のシーズンには、たくさんの子供たちが、つつじヶ丘から筑波山の山頂を目指し、登山する光景を見ることができます。

つつじヶ丘駅

女体山駅

 

景観について

筑波山ロープウェイは、空中を進むゴンドラです。1年を通して関東平野を一望できる眺望がなんと言っても最大の魅力です。眼下には、霞ケ浦や太平洋、さらに東京都心のビル群をはじめ、東京スカイツリーや富士山など、地球の大きさを改めて実感できる光景は感動そのものです。また、ロープウェイでは冬季限定で、夜間の営業も行なっており、ロープウェイや山頂からは、壮大な関東平野の夜景を堪能することができます。特にクリスマスシーズンには、多くのお客様で賑わいます。
また、筑波山ロープウェイは、バリアフリー対応になっておりますので、車椅子でお越しの方も、そのままご乗車いただくことができます。
標高840mにある女体山駅からは、およそ5分で女体山頂(標高877m)に行くことができ、山頂からは360度のパノラマをご覧になれます。
つつじヶ丘から筑波山の女体山頂へ続く登山道には、『弁慶七戻り』などの名所旧跡もあり、山頂付近では、高地でしか見ることのできないブナの大木や、カタクリ、スミレ、トウゴクミツバツツジなどが見られ、奇岩怪石や植物など変化に富んだトレッキングをお楽しみいただけます。

弁慶七戻り

カタクリとニリンソウ

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